

分子生物学講座

研究テーマ

講座の紹介
講師 小林隆信
生命はさまざまな分子で構成されており、目には見えないミクロの世界における分子のはたらきが生命活動を支えています。これらの分子のひとつであるDNAは生命の設計図と呼ばれ、DNA情報をもとに作られるタンパク質は、筋肉や骨など体を作るのに加え、さまざまな生命現象を担います。
DNAはさまざまな要因により常に損傷を受けており、その傷が修復されないと「がん」につながります。そのため、生命はさまざまなDNAの修復機構を備えています。また、タンパク質は必要とされる時、場所、量が決まっており、これらを調節する因子の一つとして転写因子があります。この調節の乱れは、さまざまな病気の原因になります。
本研究室ではこれらの分子を研究対象として、分子生物学的、生化学的手法を用いて、そのはたらきや分子どうしの関係性を解析します。これらの研究により生命の中で起こっていること、その破綻が導くものの理解を深め、その情報から新しい薬を創ることを目指しています。

業績紹介
- 受賞
- 01.小林隆信 平成27年度日本薬学会中国四国支部奨励賞 「神経分化誘導過程におけるTal2遺伝子の発現と調節」
- 02.磯崎伊織 2021年度日本薬学会中国四国支部学生発表奨励賞 「転写因子 TAL2 と相互作用する宿主因子の網羅的探索」
- 学術論文
- 01.Kobayashi T, Tanuma S, Kino K, Miyazawa H., New scaffolds of inhibitors targeting the DNA binding of NF-κB. Integr. Mol. Med., 3(5), 769-773 (2016)
- 02.Kobayashi T., Expression and Regulation of Tal2 during Neuronal Differentiation in P19 Cells. Yakugaku Zasshi, 137(1), 61-71 (2017)
- 03.Kawada T, Kino K, Tokorodani K, Anabuki R, Morikawa M, Kobayashi T, Ohara K, Ohshima T, Miyazawa H., Analysis of nucleotide insertion opposite urea and translesion synthesis across urea by DNA polymerases. Gene Environ, 44, 7 (2022), doi: 10.1186/s41021-022-00236-3.