薬学部
Pharmacy Pharmacy

ひらめきときめきサイエンス

 「ひらめき☆ときめきサイエンス」とは、大学などにおける最先端の研究成果を子どもたちに発信し、大学ではどのような研究をしているのか、研究者や教員はどういうことを考えているかなど、科学の楽しさ・不思議に触れてもらい、豊かな心と知的創造性を育てるというプログラムです。
 これは、独立行政法人日本学術振興会が独創的・先駆的な研究に対して交付する「科学研究費助成事業」を獲得したプロジェクトが対象となります。大学の研究に興味のある高校生は、ぜひ参加して科学のすばらしさを感じてください。

いずれのプログラムも募集人数に達したため、申し込みを締め切りました。
募集人数に達した以降にお申し込みがあった方には、3日以内に募集人数に達したため参加できない旨の連絡をいたしますので、ご理解ください。(2023年7月10日現在)

「ようこそ核酸化学の世界へ2023」は募集人数に達したため、申し込みを締め切りました。
多数のお申し込みありがとうございました。(2023年7月8日追記)

プログラム名 ようこそ核酸化学の世界へ2023 ーDNAの化学合成と物性評価ー
先生(代表者) 張 功幸 (はり よしゆき) 薬学部・教授
自己紹介 核酸をキーワードとした新しい化学合成法や新しい材料を造る研究をしています。薬学部なので、将来的に核酸を利用した薬の開発に役立つような研究を心掛けて、日々楽しみながら行っています。
開催日 2023年8月9日(水)
受講対象者 高校生
募集人数 24名(先着順)
集合場所 徳島文理大学薬学部21号館1階
集合時間 9:00~9:30
開催会場 徳島文理大学 薬学部 (徳島キャンパス)
住所:〒770-8514 徳島市山城町西浜傍示180
アクセスマップはこちら
課題番号 JP23HT0170

注意事項

多くの方に体験していただきたいため、昨年のプログラム(ようこそ核酸化学の世界へ ーDNAを化学合成し物性を調べようー)に参加された方はご遠慮ください。

この科研費について、さらに詳しく知りたい方はこちら

https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000050347423/
※国立情報学研究所の科研費データベースへリンクします。

内容

DNAやRNAのことを核酸といいます。この核酸って、化学合成できることを知っていましたか。しかも、最近では核酸をくすり(薬)にしようとしています。このプログラムでは、新たな核酸の薬を作り出すために重要な2つの実験(DNAの化学合成とDNAの物性評価)を行います。核酸化学に関する最先端研究や技術の一端を一緒に体験しましょう。

DNAの化学合成

最新の核酸合成装置を利用して、実際にDNAを化学合成します。まず、DNAの構成単位であるヌクレオチド溶液を調製し、合成装置に取り付けます。次に、DNAを固相合成するため、固相担体が入ったカラムをセットし、自ら調製したヌクレオチドを連ねたDNAを実際に合成します。その際、ヌクレオチド伸長時の収率を色の濃さから見積もることができるため、自ら合成したDNAの合成効率を実際に算出します。また、他の条件での合成結果を踏まえて、上手く合成するために必要なことを考察します。

DNAの物性評価

DNAはWatson-Crick塩基対を介して二重らせん構造を形成する際、吸光度が変化するため観察可能です。そこで、様々な温度下において吸光度を測定し、複数のオリゴDNA(短い長さのDNA)の中から完全にWatson-Crick塩基対を形成できているオリゴDNAを見つけ出します。さらに、核酸医薬材料として実用されている化学修飾オリゴDNAを用いて、その高い二重鎖安定化能も実際に測定し、その要因について考察します。それらを通して、DNAの高い塩基配列特異性や核酸医薬品の仕組みの理解につなげます。


核酸合成装置

吸光度測定装置

持ち物・特記事項

持ち物:筆記用具
実験をするので、動きやすい服装、靴でお越しください。また、実験で必要なもの、昼食やおやつはこちらで用意します。

スケジュール

9:00~9:30 受付 (集合場所:21号館1階 薬学部事務室前)
9:30~9:50 開会挨拶、学部長の歓迎のことば、スケジュール説明と科研費の説明
9:50~10:30 講義 「最先端材料としてのDNA」 講師:張 功幸
10:30~10:50 実験全体の事前説明、実習室に移動
10:50~12:40 グループA:実験①「DNAの化学合成」 グループB:実験②「DNAの物性評価」
12:40~13:30 昼食、休憩(受講生と本学の教員・学生との交流)
13:30~13:50 研究設備、施設の見学
13:50~15:40 グループA:実験②「DNAの物性評価」 グループB:実験①「DNAの化学合成」
15:40~16:00 クッキータイム、休憩(受講生と本学の教員・学生との交流)
16:00~16:40 実験結果についてのディスカッション
16:40~17:00 修了式「未来博士号」授与、アンケートの記入、記念撮影
17:00 終了・解散

「天然物化学への誘い」は募集人数に達したため、申し込みを締め切りました。
多数のお申し込みありがとうございました。(2023年7月10日追記)

プログラム名 天然物化学への誘い-生薬の有用成分の抽出とスクリーニングを体験してみよう-
先生(代表者) 久保美和(くぼみわ)・薬学部・教授
自己紹介 私の研究室では,植物などの天然物から医薬品のもとになりそうな面白い天然化合物を見つけ,それを化学合成する天然物化学研究を行っています。自分たちが見つけた面白い化合物が,病気の治療・予防に少しでも役立つことを願いながら,毎日楽しく研究しています。
開催日 2023年8月18日(金)
受講対象者 高校生
募集人数 20名(先着順)
集合場所 徳島文理大学薬学部21号館1階
集合時間 9:00~9:30
開催会場 徳島文理大学 薬学部 (徳島キャンパス)
住所:〒770-8514 徳島市山城町西浜傍示180
アクセスマップはこちら
課題番号 23HT0171

この科研費について、さらに詳しく知りたい方はこちら

https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000000330754
※国立情報学研究所の科研費データベースへリンクします。

内容

市販されている医薬品の多くは,植物などの天然物から発見された成分をもとに作られています。天然物から医薬品のもとを見つけるには,様々な植物エキスに対して有用な活性があるかどうかを評価するスクリーニングを実施し,ヒットした植物エキスから有用成分を取り出すことが必要です。このプログラムでは,生薬のスクリーニング,有用成分の抽出,分析についての研究体験を行います。有用な植物から活性成分を明らかにする天然物化学研究の一端を体験してみましょう。
具体的には,私達の研究室で神経変性疾患治療・予防薬開発の1次スクリーニングとして適用しているブラインシュリンプアッセイ(BST)を用いて,数種類の生薬エキスの活性評価を体験します(実験①)。また,見た目では区別し難い生薬粉末に対して,日本薬局方に記載されている純度(確認)試験を実施します。続いて,生薬粉末を抽出,濾過,濃縮して得られた抽出物をTLCで分析します。純度試験とTLCの実験結果から総合的に判断し,被検体の生薬が何かを考察します(実験②)。さらに,植物抽出物から有効成分を単離するカラムクロマトグラフィー,LC-MS,NMRなどの分析機器を用いた構造決定,神経細胞での活性評価といった一連の流れを実演と動画を見ながら理解します(実験③)。


ブラインシュリンプとBST

生薬粉末

中圧液体クロマトグラフィー

持ち物・特記事項

持ち物:筆記用具
実験しますので,動きやすい服装,靴でお越しください。 白衣,保護めがね等の実験に必要なもの,昼食やおやつはこちらで用意します。

スケジュール

9:00〜9:30 受付(集合場所:21号館1階薬学部事務室前)
9:30〜9:50 開講式(学部長挨拶,スケジュール説明と科研費の説明)
9:50〜10:30 講義「天然物化学について」 講師:久保美和(質疑応答10分)
10:30〜10:50 実験室に移動,実験準備
10:50〜12:20 実験①
12:20〜13:10 昼食,休憩(受講生と教員・学生との交流)
13:10〜14:40 実験②
14:40〜15:00 クッキータイム,休憩(受講生と教員・学生との交流)
15:00〜16:10 実験③と実験①の結果観察
16:10〜16:40 ディスカッション,アンケートの記入
16:40〜17:00 修了式「未来博士号」授与,記念撮影
17:00 終了,解散

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