公開日 2019年02月05日
テーマ
不登校傾向生に対してできる学校や家庭の支援について
研究の紹介
不登校の傾向をもつ生徒について、学校に行けない理由、行きたくない理由を調査し、どのような立場から、どのようなバックアップを行うのが適当かを考察してゆく研究であり、その実践的なところと、研究方法のユニークさが評価されました。
事例研究が中心となっており、まず彼らが心の悩みについての相談や自分の気持ちをはっきり表現したり、人とうまくつきあったりする方法についての指導など、心理的な支援を求めていることが明らかになりました。
その一方で、自分のペースで話がしたい、時には一人で考える時間が欲しいなどの自分の力で主体的に問題を解決しようとする姿勢も見られました。
一人ひとりのニーズが微妙に異なっており、それに応じたきめ細かい援助が望まれると結論付けられています。
研究方法の特徴は、本人とその家族等に内観療法のテーマを用いたアンケートを実施したところです。
本人に対して、父や母から「してもらったこと」「してあげたこと」「迷惑をかけたこと」を尋ねるとともに、父や母にも実際に本人に「してあげたこと」等を尋ね、両者を突き合わせてゆきます。
一致する点も微妙に食い違う点も見られ、家族の関係性を探る有効なツールになると思われました。
今後一層発展させていってほしいものです。
そのほか、主な卒業研究テーマ
・青年期の愛着スタイル及び自己に関する研究
・徳島県の交通事故発生原因に関する研究
・効果的な月経指導の在り方
・M-GTAを用いたへき地小規模校の可能性~少人数児童と教員で編成される教育における教員の心理学的考察~
・クラス内の人間関係変容にともなう集団への関与度−普段は話さないが何かあれば話す程度のクラスメイトとの関係−
・裁判員裁判の現状と課題~傍聴体験を通じて~
・中学生に対する怒り感情のコントロールに関する研究
・食生活と心理的影響