公開日 2026年03月13日
新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に結合するアミノ糖を発見 ―抗ウイルス薬開発のための基礎知見―
本研究のポイント
〇新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に結合する糖を検索した。
〇新型コロナウイルスのスパイクタンパク質にアミノ糖が結合することを発見した。
〇新型コロナウイルスに対する新たな治療薬開発の基礎知見となることが期待される。
徳島文理大学(学長 梶山博司)・薬学部を中心とした以下の研究グループは、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に抗菌薬として知られるアミノ糖が結合することを、世界で初めて明らかにしました。これは、畠山大(研究時:徳島文理大学所属、現東邦大学教授)、葛原隆(徳島文理大学薬学部教授)、庄司正樹(徳島文理大学薬学部准教授)、田中好幸(徳島文理大学薬学部教授)、中島勝幸(徳島文理大学薬学部講師)、三木悠輔(徳島文理大学薬学部5年生)、今川洋(徳島文理大学薬学部教授)、葛西祐介(徳島文理大学薬学部准教授)、山口健太郎(徳島文理大学香川薬学部教授)、植木正二(徳島文理大学香川薬学部講師)、大澤匡範(慶應義塾大学薬学部教授)、横川真梨子(慶應義塾大学薬学部専任講師)、橋本里菜(東京科学大学総合研究院難治疾患研究所プロジェクト研究員)、高山和雄(東京科学大学総合研究院難治疾患研究所教授)による共同研究グループによる研究成果です。
新型コロナウイルスは、COVID19の原因となったウイルスであり、日本国内で2020年から計15万8千人の人が、世界では発生から2022年1月までに552万人が亡くなられています。現在でも重大な社会問題となっており、新しいメカニズムの治療薬が望まれます。新型コロナウイルスは細胞に感染するときに、自身のスパイクタンパク質を利用しています。スパイクタンパク質は細胞膜表面のACE2タンパク質を受容体として利用していますが、細胞の糖鎖にも結合することがわかってきています。そこで我々は新型コロナウイルス・スパイクタンパク質の包括的な糖鎖結合性をデルタ株とオミクロン株において調べました。
新型コロナウイルスは変異を繰り返しており、デルタ株とオミクロン株では重症化率や致死率に違いがあるとされています。我々は、糖鎖アレイを用いた解析により、デルタ株とオミクロン株で糖鎖の結合パターンに違いがあることを見出しました(添付ファイル参照)。このことは両者の感染性の違いなどを説明できる可能性があります。
発表者・問い合わせ先
徳島文理大学 薬学部薬学科 生化学研究室
教授 葛原 隆(くずはら たかし)
TEL: 088-602-8477 FAX: 088-655-3051
E-mail:kuzuhara@ph.bunri-u.ac.jp
報道担当・問い合わせ先
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