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本学教員が執筆した本が出版されました.

公開日 2022年06月28日

柳澤幸夫教授教授の編集により,文光堂から「高齢者に対する予防的運動介入: 実践指導に必要な基礎と技術 」という本が出版されました.

 

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また,いきいき百歳体操(徳島版)についての解説は,鶯春夫教授と近藤慶承准教授が担当して執筆されています.

 

本の内容については,序文を文光堂のホームページより抜粋させていただきます.

 

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現在,市町村において高齢者の保健事業と介護予防を一体的に実施する枠組みが構築され,特に疾病予防,重症化予防などの社会参加を含むフレイル対策を視野に入れた取り組み,通いの場などの活用や市民主体の介護予防の機会などの充実が規定されており,あらゆる取り組みが開始されています.その現場で保健事業と介護予防を一体的に実施していく際には医療専門職などが重要な位置づけになっており,一定の役割を果たしています.
実際に,住民主体の運動系通いの場での体力づくり運動の講師派遣,体力評価,短期集中型介護予防などに多くの理学療法士などの派遣が実施されています.また,運動系通いの場や住民主体の介護予防などで活躍する住民自身がサポートリーダーとなり,運動実施や評価を行うことも始まっています.そのため,地域で活動するには相応の知識や運動指導のポイントなどを具体的に理解しておくことが不可欠です.しかし,これまでに現場で使える実践的な内容を含めたテキストはほとんどなく,より多職種や地域住民の運動指導者でも活用できる実践的な内容が含まれたテキストの出版が望まれていました.
そこで,本書では地域で活動する方々に必要な知識を理解していただき,その実践に寄与するための内容として,まず「加齢における身体的特徴」,「トレーニングにおける身体反応」,「知っておきたい疾患や障害の特徴とリスク管理」の項目から,運動を安全に実施し,運動による効果を引き出すこと,また疾患特有の運動時のリスクを回避することを目的に各専門家に解説していただきました.次に「高齢者に使用するスクリーニングおよび体力測定」では地域の運動教室などで使用できる評価法について,「各種トレーニングの実際」では地域で活用できる運動指導を手順も含めてまとめています.これらを理解することで,参加者の身体機能を正しく評価することができ,その後の効果を判定できます.また,多くの種類のトレーニング方法を知ることで個人指導から集団指導へと幅広くアプローチすることができます.最後に「活用事例」として,地域で実際に行われている高齢者サロンや健康教室などを紹介しています.したがって,本書の特徴は高齢者に対して運動指導する際に必要な知識や評価方法をわかりやすく理解でき,各種トレーニングや活用事例を実際の動画でも確認できる構成となっています.これから地域で活躍したいと考える学生の皆さんや地域をマネジメントされている保健師の方,運動指導に関わる医療従事者,地域住民のサポートリーダーの方など多くの方々に現場での導入ガイドとして,本書を有効にご活用いただきたいと考えています.

2022年3月
柳澤幸夫

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