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本学科教員の論文がNutrition (IF: 3.639) にアクセプトされました!

公開日 2021年01月22日

令和3年1月22日,本学科教員(日岡明美講師)と
吉野川病院の共同研究論文がNutrition (IF: 3.639) にアクセプトされました。
 
雑誌Nutritionは栄養系の医学雑誌で最も有名な国際誌であり,
採択の難易度が高いことで有名です。
このような雑誌に掲載されることは非常に栄誉なことです。
 
 
【論文タイトル】
Increased whole-body extracellular to intracellular water ratio in community-dwelling elderly women is associated with decreased handgrip strength and gait speed
 
 
【著者】
Akemi Hioka, Naoki Akazawa, Naomi Okawa, Shinji Nagahiro
 
 
【研究概要】
2019年に報告されたサルコペニアの新たな診断基準である
European Working Group of Sarcopenia in Older Peopleでは、筋量の評価だけではなく、
筋質を評価することの重要性が報告されています。
近年、生体電気インピーダンス法を用いた筋質の評価指標として、細胞外水分量と
細胞内水分量の比(Extracellular to Intracellular Water Ratio: ECW/ICW)が注目されています。
 
しかし、高齢者の全身ECW/ICWについては十分な調査がなされておらず、
特に全身 ECW/ICWと身体機能との関係性は明らかにされていませんでした。
本研究では、高齢女性の全身ECW/ICWと握力および歩行速度との関連を調査しました。
全身ECW/ICWと握力および歩行速度との間にそれぞれ負の相関が認められました。
 
さらに、年齢、BMI、服薬数、痛みの有無、併存疾患の有無の交絡要因で補正した後も、
握力の低下は全身ECW/ICWの増大に関連することが明らかとなりました。
これらの結果より、全身ECW/ICWは高齢女性の健康状態の指標となり得る可能性があると考えております。
 
 
【【著者コメント】
本研究は高齢女性の全身ECW/ICWと身体機能との関連性を明らかとし、
全身ECW/ICWが高齢女性の健康状態の指標となり得る可能性を示しました。
これら知見は介護予防領域において重要な知見となると考えます。