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本学科教員の論文がJournal of Stroke & Cerebrovascular Diseases(Impact Factor; 1.787)にアクセプトされました

公開日 2020年12月07日

本学科教員(赤澤講師)が神戸大学、吉備国際大学、河西田村病院との共同研究結果をまとめた論文が
Journal of Stroke & Cerebrovascular Diseases(Impact Factor; 1.787)にアクセプトされました。

 

研究タイトル

Changes in quadriceps thickness and echo intensity in chronic stroke survivors: A 3-year longitudinal study

 
 

研究概要

最近の研究で、脳卒中発症後における骨格筋変化(筋量減少や筋内脂肪量の増大)は
リハビリテーションアウトカムに悪影響を与える因子であることが明らかとされています。
 
本研究では、慢性期脳卒中患者における発症後の骨格筋変化を3年間調査しました。
3年間の縦断的調査の結果、麻痺側と非麻痺側の大腿四頭筋の筋量は、
それぞれ10.3%と17.0%減少し、麻痺側と非麻痺側の筋内脂肪量は、
それぞれ20.0%と24.9%増大することが明らかとなりました。
 
さらに、3年間で体重の減少量が大きかった者ほど、
麻痺側と非麻痺側の大腿四頭筋の筋量の減少量が大きいことが明らかとなりました。
 
本研究結果は、慢性期脳卒中患者における骨格筋の縦断的変化が著明であること、
また、それらに対する介入が重要であることを示唆しました。
 
 

著者コメント

脳卒中患者のリハビリテーションアウトカムを改善させるためには、
麻痺機能に着目するだけでなく、麻痺側と非麻痺側の骨格筋の量と質にも
注目する必要があることが近年の研究で示されています。
 
本研究は、世界で初めて慢性期脳卒中患者の骨格筋の縦断的変化を明らかとした点で価値あるものと考えます。
また、本論文は第1雑誌投稿開始から論文受理まで2年以上の月日を要しました。
改めて論文を国際誌に公表する難しさを痛感致しました。
 
今後も引き続き意義ある研究結果を公表できればと思います。