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インタビュー

2022.11.15

年齢、性別、国籍が関係ないフェアなサイエンスの世界で勝負する

卒業生向井 理紗さん

ラトガース ニュージャージー医科大学 (Rutgers, New Jersey Medical School)研究員

STORY.1 大学入学前

私は高校で理系コースを選択していましたが、大学の進路選択のきっかけとなったのは高校2年の校外学習で日本科学未来館へ行ったことです。そこで、再生医学という分野を学び、人体の仕組みについてより深く学びたいと思うようになりました。
徳島文理大学に入学した理由は、当時は大学2年生という早い段階で研究室に所属することができた点です。学びを深める研究に早くから携われるということが魅力的に感じました。大学で学んだ基礎的な知識は、研究の分野でも活かされていますし、研究室で学んだ知識や技術は、現在アメリカでの研究においても大変役に立っています。

STORY.2 大学入学後の学び

大学では少林寺拳法部に所属しており、授業後は20時頃まで練習を行なっていました(一応黒帯です!)。
研究室に配属されてからは、研究の合間に練習に行ったり、研究が忙しいときはラボで集中したりとメリハリをつけた大学生活を過ごしていました。
海外での研究を目指すことになったターニングポイントは、学会に参加した際、多くの著名な先生方が私の研究ポスターに足を止めてくださったことで「もっとこの分野で働きたい」という思いが芽生えたことです。“研究者として働きたい”という気持ちが強かったので、どこで働くかまではあまり気にしていませんでしたが、指導教員である大島先生から背中を押され、留学することに決めました。そしてご縁でアメリカのラボで働けることになり、現在もこちらで研究者として働いています。
アメリカに来てから、色々な国のラボとチームを組んで研究を行うなど、以前よりグローバルに動けていることが、海外で働いてみて良かった点です。

STORY.3 現在のお仕事

現在は心不全について研究しています。
心臓は私たちが生まれてから亡くなるまで休まずに全身に血液を送るために、たくさんの機能によって保護されています。しかし、その保護機能が破綻してしまうと心肥大や心不全といった心臓病を引き起こすことになります。私たちの体の中にはどういった保護機能あるのか、どういったものが原因で保護機能が破綻するのかといったことを調べています。
私の所属しているラボでは、心臓病のマウスモデルを使って研究しています。どのケージにどういったマウスを飼育しているのかといった細かな情報を全て記録・把握し心不全研究に活用しています。

STORY.4 未来へ

現在はアメリカでもっと長く研究生活が送れるように、永住権の取得や研究費獲得に向けての準備を始めています。今後もアメリカに限らず、私自身が興味のある分野の研究をずっと行えるように努力していきたいと思っています。

―中学生、高校生の方へメッセージ

まだ進路が決まっていない人も多いかもしれませんが、自分が何に興味があるのかということを知ることはとても重要です。博物館、本、TV、インターネットなど、情報は溢れているので、その中からぼんやりと将来像を持ってみるといいと思います。

  • ロレアル-ユネスコ女性科学賞国際新人賞の様子

  • 受賞式典で指導教員の大島先生と

お話を聞いたのは

お話を聞いたのは

向井理紗さん

徳島文理大学大学院工学研究科
ナノ物質工学専攻
2015年修了
博士(工学)
主な受賞歴:






















2011年日本薬学会中国四国支部 学生奨励賞
2011年社団法人 大学女性協会 一般奨学生
2011年Pharmaco-Hematology シンポジウム 学生優秀発表賞
2012年 日本学術振興会 特別研究員 (DC1)
2014年 公益信託 日本白血病研究基金 一般研究賞
2015年 第10回 日本ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞
2016年 ロレアル-ユネスコ女性科学賞 国際新人賞
2018年 アメリカ心臓協会 フェローシップ

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