学部長挨拶

「くすり」の専門家として自立し、医療関係者や患者さんとその家族と「協同」して病気の治療や健康の増進に貢献できる「自立協同」の精神をもった薬剤師を育成します。

香川薬学部学部長野地裕美

「調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」という薬剤師の役割は多岐にわたります。

調剤業務はもちろんのこと、チーム医療の一員として薬を適正に使用するとともに、薬による副作用を防ぐ、または軽減する役割を担っています。また、超高齢社会に対応した在宅医療や健康寿命の延伸のために地域の人々への健康づくりのサポートも行っています。さらに、感染症対策においても重要な役割を果たしています。そのため、薬剤師には、患者さんや地域の人々の声に耳を傾け、寄り添うことのできる豊かな人間性と高い倫理観も強く求めらています。

香川薬学部では、くさび形のシラバスにより、低学年から基礎専門科目の講義が組まれており、学年の進行に伴ってより専門性の高い、臨床に近い教育へと移行していきます。

初年次では大学での学びをスムーズに始めるために、リメディアル教育の実施に加え、グループ学習の良さを実感し、学習習慣を身につけることを目的とした初年次講座を開講しています。高校の学び直しから薬剤師国家試験対策まで、各学年に応じた学習支援も行っています。また、香川県薬剤師会・香川県病院薬剤師会に所属する調剤薬局・病院との連携により、早期体験学習、病院実習・薬局実習など薬剤師としてのキャリア教育が用意されています。香川県3大学連携事業においては、香川大学医学部、香川県立保健医療大学との授業相互受講、医療職を目指す学生同士の交流などを通じて「チーム医療」を学びます。さらに、1年次から研究活動に参加することができるプログラムも組まれています。4年次からは本格的に研究室の一員となり、研究活動を通じて問題を見出し解決する能力を養っています。

香川薬学部は、「他からの協力、他への協力なくして、『人間の自立』はあり得ない。」という「自立協同」の建学の精神のもと、「科学的視点にたって多様化する社会に対応できる」薬剤師の育成を目指しています。

チューター制度のもと教職員一同、学生一人ひとりをきめ細かく指導することで学生の成長を促し、充実した学生生活を送ることができるようにサポートしています。

徳島文理大学香川キャンパスは、2025年にJR高松駅隣接地に全面移転します。「くすり」を通して人々の健康に貢献したいという熱意あふれる皆さんの入学を歓迎いたします。