2016年2月22日(月) 平成27年度FD委員会[薬剤分野]を開催しました。

2016/02/29

FD委員会[薬剤分野]

平成28年2月22日(月) FD委員会[薬剤分野]を徳島大学薬学部にて開催しました。

◆日時:平成28年2月22日(月) 13:00~15:00
◆場所:徳島大学薬学部
◆出席者(敬称略):
[徳島文理大学薬学部]・・・・・櫻井栄一、堂上美和
[徳島文理大学香川薬学部]・・・加藤善久
[徳島大学薬学部]・・・・・・・石田竜弘、奥平桂一郎
[松山大学薬学部]・・・・・・・湯淺宏、水間俊

 

第3回FD研修会では、以下の各項目につき討議を行った。

1)Outcome based educationを基盤とする新コアカリの各学部の実施状況について
1.    徳島文理大学薬学部では、ディプロマポリシー、カリキュラムポリシー、アドミッションポリシーを一体的に作成し、ディプロマポリシーに基づいて4つの観点から観点別に新コアカリキュラムに準じたカリキュラムおよびカリキュラムツリーを作成して、平成27年度から実施している。新カリキュラムでは、①参加型体験学習の充実により知識を効果的に定着させる、②TBLを1年生から積極的に導入する、③地域貢献参加による勉学意識の向上、④チーム力による研究の推進を基盤として、教育と研究を両輪に、未来を創造して高度な専門知識を有する臨床薬剤師、災害支援薬剤師、薬学分野の研究者を育てること、を目指している。薬剤学系の科目については、物理化学から始まり、薬剤学、製剤学、薬物動態学などは繋がっているということを学生にも意識させるよう、シラバスに関連科目を記載した。新カリキュラム作成時に、科目数および科目間の重複が多いことが浮き彫りになったが、今回は重複を完全に解消することはできず、科目数の多さが学生に負担となっていることが報告された。

2.    徳島文理大学香川薬学部では、新たに設定されたディプロマポリシーおよびカリキュラムポリシーの説明に加え、それらに対応したカリキュラムマップが示され、カリキュラムの特徴について説明された。「薬物療法における実践的能力」を身につけるための順次性のある学習目標を設定したラセン型カリキュラムが示され、OBEを基盤とするカリキュラムを実施すべく、基礎学力「物理・化学・生物・数学」をサポートする初年次教育や、学習進度に応じて4年生を成績別6段階、能力別3コースに分けた応用薬学演習の教育努力が紹介された。また、授業へのアクティブラーニングの取り入れ状況や、チーム医療学を香川キャンパス内医療系3学科で行う連携授業の取り組みや香川県医療系三大学で行う連携教育の工夫が報告された。チューターによる入学時から半期ごと6年間の個別学力指導が説明され、注目された。

3.    松山大学薬学部松山大学薬学部では、平成24年度からのカリキュラムに従って薬学教育を実施している。この現行カリキュラム、特に各科目の教育内容と新コアカリとの整合性の検証と調整について、平成26年の秋に薬学部教務委員会で検討した。その結果、新コアカリに対して現行カリキュラムでほぼ対応できること、現行カリキュラムを6年間実施しておらず6年間の検証が出来ないこと、現行カリキュラム以前の旧カリキュラムも並行して進行していること、新コアカリ完全対応のカリキュラムを実施して三つのカリキュラムを同時実施するには、講義室、講義コマ数、担当教員数などの問題があることから、現行カリキュラムの6年間実施が終了する平成28年度までは現行のカリキュラムを実施することにしていると説明された。また、Outcome Based Educationを基盤とする現行カリキュラムのらせん図が示された。

4.    徳島大学薬学部からは、徳島大学薬学部では、新コアカリに対応した新カリキュラムを作成するため、カリキュラム作成WGにて、薬学部のディプロマ・ポリシー(DP)をもとに、薬学科(6年制)及び創製薬科学科(4年制)における学修目標の設定とカリキュラムマップの構築を行い、平成27年度新入生より、Outcome based educationの理念に基づく新カリキュラムが開始されていることが報告された。現在は、DPの再検証を行いつつ、DPと各科目との対応について担当教員にカリキュラムチェックリストの作成を依頼しており、平成28年度中に取りまとめ、教育改善に向けて更なる検証を行う予定であることが説明された。

2)アクティブラーニングの導入について
各学部ともに導入に向けた準備を進めており、各学部の状況について議論を行った。設定したoutcomeを得るために、基礎学力の醸成とアクティブラーニング導入時期の選定が重要である点で意見の一致を見た。また、カナダでの取り組みの状況について、視察された加藤先生から情報提供をいただいた。

なお、次回の議長校も引き続き徳島大学とすることとした。

 

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