平成28年12月2日(金) 平成28年度 地域薬学論木屋平研修参加報告書

2016/12/08

徳島文理大学薬学部

平成28年度地域薬学論木屋平研修参加報告書

 

  1. 行事名     平成28年度 地域薬学論木屋平研修
  2. 日時        平成28年12月2日
  3. 場所        こやだいら薬局,美馬市役所木屋平総合支所 ほか
  4. 出席者     徳島文理大学 薬学部
          四国の全薬学部の連携共同による薬学教育改革
          教務補佐 中野真代
  5. 行事内容
     地域薬学論は本学薬学部5年生を対象とした4日間の集中講義で,地域医療における薬剤師の役割について学ぶものである.本講義最終日に行われた木屋平研修は,地域医療や多職種連携が実際にどのように行われているのか,その中で薬剤師にどのような存在意義があるのかを学ぶことを目的に実施された.学生らは美馬市木屋平を訪問し,保健師から山間へき地である木屋平の現状の説明を受けた後,こやだいら薬局,美馬市国民健康保険木屋平診療所およびそれら周辺環境を見学した.さらに「地域医療において薬剤師ができること」をテーマに地域住民とディスカッションしたり,診療所医師からへき地における地域医療への薬剤師の貢献について講義を受けたりした.
  6. 所見
     本講義を受講した学生は,実務実習にて標準的な薬局薬剤師の実務を経験していた.実務実習終了から間もないことから,学生は実習先の薬局業務を比較対象にこやだいら薬局の業務を見学し,住民・患者に対して在宅訪問を活発に行ったり,見守りや声かけを実施したりしている様子をみて驚いていた.近年,在宅医療の必要性が声高に叫ばれているが,薬剤師は未だ薬局の中に留まっているイメージが払拭されていない.しかしながら,山間へき地の医療資源が乏しい環境では医療・福祉に関わる人材が職能を超えて患者に対してできることを実施する必要がある.患者一人一人と向き合い医療の中心的な担い手として活動する薬剤師は,学生の目に新鮮に写っていた.
     住民とのディスカッションも学生に有意義であったようである.山上集落が切り立った谷から山頂にかけて点在する様子を見学し,日常生活の様子や地域の特性,生活上の問題点などを住民から聞き取っていた.また,こやだいら薬局や薬剤師がいることについて住民の考えを積極的に聞き,それに対する考察を述べたり学生同士でも意見を交換したりするなどして「地域医療において薬剤師ができること」を考えることに真剣に取り組んでいた.山間へき地に限らず,どのような地域においても地域医療の実践には薬剤師が自ら患者に対して何をしたいかを考えて,他の医療職や福祉職に働きかけていく事が重要であると学べたようである.

 

7.  備考 以下に研修の写真を添付する.

12 

 

 

 

 

こやだいら薬局で在宅患者の薬剤管理について説明を受ける様子                          木屋平診療所の見学34

 

 

 

 

住民とのディスカッションのまとめを発表する様子                                 木屋平診療所の医師による特別講義