2013年11月27日(水) 平成25年度FD委員会[薬理分野]を開催しました。

2013/12/26

FD委員会[薬理分野]

平成25年11月27日(水)FD委員会[薬理分野]を徳島文理大学薬学部にて開催しました。

◆日時:平成25年11月27日(水)10:00~11:30
◆場所:徳島文理大学薬学部 8F 「四国の全薬学部の連携・共同による薬学教育改革」事業推進室
◆参加者:(敬称略)
[徳島文理大学薬学部]・・・・・福石 信之
[徳島文理大学香川薬学部]・・・得丸 博史、小西史朗
[徳島大学薬学部]・・・・・・・土屋 浩一郎
[松山大学薬学部]・・・・・・・中島 光業(ビデオ会議システムにより参加)

薬理

◆会議の要旨
 薬理系部会では、予め配布した議題について各大学から発表を行い、その都度総合討論を行う形式で会議を進行した。

【議題1.遠隔配信講義の選定】
  まず、どの学年を対象に、どのような内容の講義を提供するべきか自由に発言していただき、その後討論形式で話し合いを行った。その結果、薬理学の基礎的な内容についてはモデル・コアカリキュラムに沿って各大学で十分教育されていることから、遠隔配信講義の対象とする必要性は低いという結論となった。一方、長期実務実習を終えた段階では、学生自身が現場を経験することで症例と結びついた薬理学の必要性に気づくことから、提供する遠隔配信講義としては、①臓器別のアドバンス型講義、または②症例解析に絡め、症例解析への薬理学的アプローチの“方法”を遠隔配信講義で実施し、各論は各大学で実施することとし、その際、現場で活躍する薬剤師を講師として招聘すればより具体的な配信講義になるのでは、という意見が出された。
 一方、このような遠隔配信講義を共同で作り上げるには、この取組に参加している3大学4薬学部版カリキュラムマップ作成して目的を明確にすることが必要であること、アドバンス型講義や症例解析を配信するには他のFD(症例解析FD委員会、等)と共同で検討することが望ましいという、具体的方法も提案された。

【議題2.大学院教育における薬理学教育について】
 この議題では、大学院教育における薬理学教育は何を目指すべきか、ということについて意見が交わされた。
 まず、各大学から現在行っている大学院における薬理学の講義について紹介があった。その後討論に移行し現状の大学院講義の問題点として、担当者が少数(1~数名)の場合は、その担当教員の専門分野について最前線の知識を深く学ぶことが可能である反面、その分野の内容を必要としていない院生にはメリットが少ないこと、一方、オムニバス形式で複数の教員が携わっている場合は広く浅く内容を提供できるが、教育の目標が不明確になりがちであることが指摘された。そこで、大学院教育における薬理学教育をよりよいものにするためにどのような方策が考えられるか、について話し合いを行い、これまでの薬理学の大学院教育に加え①考え方のストラテジーを教える、②薬理学のbig viewを提供する、③社会のニーズに合わせて大学院教育も変革が必要で、それが特色につながるのでは、という意見が出された。

【議題3.新コアカリキュラムにおける薬理学分野の教育について】
 平成27年度から新モデルコアカリキュラムが始まることに対し、その取り組みについて話し合いを行った。
 まず、各大学の取り組みの現状を報告したが進捗状況には様々であり、新モデルコアカリキュラムに対応した教科書の発刊も無いことからFD委員会として具体的な結論を得ることはできなかったが、各大学において議論をする上では、薬理学全体を俯瞰して総論から議論を始める必要性が示された。

 

 最後に、今回のFD委員会では、本事業で導入されたビデオ会議システムを用い、徳島県(徳島文理大学)←→愛媛県(松山大学薬学部)を結び運用を行い、その有用性が確認できた。今後も本システムを利用して、事業の効率化・活性化に結びつけていきたい。