2012年12月26日(木) 平成24年度FD委員会[病態・薬物治療分野]を開催しました。

2012/12/26

FD委員会[病態・薬物治療分野]

平成24年12月26日(水)にFD委員会[病態・薬物治療分野]をサンポート高松にて開催しました。

◆日時:平成24年12月26日(木)13:00 ~ 17:00

◆場所:サンポート高松 6F 66会議室

◆参加者:
[徳島文理大学薬学部]・・・・・市川 勤、井上 正久
[徳島文理大学香川薬学部]・・・伊藤 康一
[徳島大学薬学部]・・・・・・・滝口 祥令
[松山大学薬学部]・・・・・・・酒井 郁也、相良 英憲

◆会議の要旨

 連携四大学の担当者が、病態・薬物治療領域に相当する講義科目の実施内容について資料・スライドを用いて紹介し、教育上の課題や問題点について意見交換した。

【専門分野の講義について】

  1. 松山大学薬学部では、3年次に「病態生理学Ⅰ」「病態生理学Ⅱ」「薬物治療学Ⅰ」が開講され、4年次に「薬物治療学Ⅱ」が開講されていることが報告された。講義内容については、病態の全体像が把握できることに主眼を置いて実施していることが報告された。
  2. 徳島文理大学香川薬学部では、3年次に「病態生理学Ⅰ」「病態生理学Ⅱ」が開講され、4年次に「薬物治療学Ⅰ」「薬物治療学Ⅱ」が開講されていることが報告された。講義内容については、開講科目間の関連性を常に意識した授業の実施に努めていることが報告された。講義の工夫として、講義ごとに書き込み式のプリントを配布し、教員の板書を学生が書き取る方法で授業を実施していることが報告された。また、講義には指定教科書を使用せず、配布資料にて対応していることが報告された。
  3. 徳島大学薬学部では、3年次に「薬物治療学Ⅰ」「薬物治療学Ⅱ」が開講され、4年次に「薬物治療学Ⅲ」「薬物治療学Ⅳ」が開講されていることが報告された。講義内容については、4科目の講義でコアカリ(C14)の内容を網羅するようにカリキュラムを構成していることが報告された。コアカリ対象外科目として3年次後期に「病理学」、4年前期に「疾病学1~3」を開講し、6年次開講科目「症例解析総合演習」ではPBL形式よる授業を実施していることが報告された。
  4. 徳島文理大学薬学部では、3年次後期から4年次後期に「薬物治療学1~6」「病態生理学1」「病態生理学2」「東洋医学概論」が開講されていることが報告された。これらに加えて、アドバンスト内容の講義が、5年次後期に開講されていることが報告された。また、病態生理の使用教科書は、授業計画に沿って各教科担当者が選定したものを使用していることが報告された。

【教育上の課題および問題点について】

 教育上の問題点として、学生の基礎学力不足や病態生理における理解力不足が挙げられた。また、病態・薬物治療の領域を教育するための講義時間不足も指摘された。カリキュラム上の問題点として、複数の大学で「病態生理学」と「薬物治療学」に相当する科目を分けて開講しているが、講義枠を分けて授業を行う意義を見直す必要性があるとの意見が出された。教育上の課題および問題点の解決案の一つとして、症例課題を用いたPBL教育の積極的導入と充実が挙げられた。連携四大学の専門分野別FDの取り組みとして、共通のPBL症例を回覧し演習等で活用するなどの案が話し合われた。

【ポートフォリオについて】

 徳島文理大学の市川勤教授より、学習ポートフォリオの概要に関する報告がなされた。徳島文理大学では、平成25年度より紙媒体から電子媒体での実施が予定されていることが報告された。今後、徳島文理大学での学習ポートフォリオの運用効果を検証して、各大学で導入を検討することなどが話し合われた。