平成26年9月13日(土)、9月14日(日)に「平成26年度第三回事業評価委員会C(四国の全薬学部による学生フォーラム)」を松山大学で開催しました。
平成26年度 四国の全薬学部による学生フォーラム
(平成26年度評価委員会C)
プログラム
◆日時:9月13日(土)13:00 ~ 9月14日(日)12:40
◆会場:松山大学薬学部2階920教室 愛媛県松山市文京町4-2 電話 089-925-7111
◆宿泊:ホテル泰平(本館) 愛媛県松山市平和通4-1-15 電話 089-943-5000
9月13日(土)
総合司会・座 長: 松岡一郎 (松山大学薬学部)
13:00~13:05: 開会挨拶: 古川美子 (松山大学薬学部長)
13:05~13:35: 事業説明: 桐野豊代表 (徳島文理大学学長)
13:35~15:00: 研究発表1-4
座 長: 飯原なおみ (徳島文理大学香川薬学部)
1.13:35~13:55: 新規パクリタキセル誘導体の水溶性及び抗腫瘍効果の検討
土橋有希 (徳島大学薬学部 医薬品機能生化学分野 大学院博士前期課程1年)
2.13:55~14:10: 胃癌術後補助化学療法におけるTS-1の長期投与に及ぼす要因
嶋﨑真耶 (松山大学薬学部 臨床薬学教育研究センター 学部6年)
3.14:30~14:50: 重症心身障害児(者)の現状に関与する諸要因及び相互関連性に関する検討
森本真仁 (徳島文理大学薬学部 医療薬学・薬物治療学講座 大学院博士課程2年)
4.14:10~14:30: 抗菌薬使用実態とその評価
西尾貴之 (徳島文理大学香川薬学部 医療薬学研究室 大学院博士課程1年)
14:50~15:00: 休憩
座 長: 酒井郁也 (松山大学薬学部)
15:00~16:00: 特別講演1: 明日の地域をささえる医療従事者の育成をめざして
高田清式先生 (愛媛大学医学部附属病院 総合臨床研修センター、センター長)
16:00~16:10: 休憩
座 長: 松岡一郎 (松山大学薬学部)
16:10~17:10: 特別講演2: アカデミア発の臨床研究の重要性と薬剤師の役割
荒川義弘先生 (東京大学病院 臨床研究支援センター、副センター長)
司 会: 福山愛保 (徳島文理大学薬学部)
17:10~18:00: 総合討論
(薬学系大学院の方向性と発展の方策、米国の薬学教育、本事業に対する学生の要望など)
司 会: 古川美子 (松山大学薬学部)
19:00~21:00: 親睦会・自由討論 (ホテル泰平にて)
9月14日(日)
08:45~08:50: 挨 拶: 河瀬雅美 (松山大学大学院医療薬学研究科長)
08:50~11:50: 研究発表5-13
座 長: 宮澤宏 (徳島文理大学香川薬学部)
5.08:50~09:05: 一過性局所脳虚血モデルラットの Entorhinal Cortex に見られる神経細胞死
川端修平 (徳島大学薬学部 神経病態解析学分野 学部5年)
6.09:05~09:20: 脳虚血障害モデルマウスに対する河内晩柑果皮の脳保護効果
山本加奈 (松山大学薬学部 薬理学研究室 学部6年)
7. 09:20~09:40: 柑橘由来成分ヘプタメトキシフラボンのうつ病態に対する効果
澤本篤志 (松山大学薬学部 薬理学研究室 大学院博士課程1年)
8.09:40~09:55: 愛媛県西予市産の和栗可食部に含まれる成分研究
山田梨愛 (松山大学薬学部 生薬学研究室 学部6年)
09:55~10:05: 休憩
座 長: 大髙章 (徳島大学薬学部)
9.10:05~10:25: 蛋白質化学合成の基盤となるペプチド・蛋白質チオエステル化法の開発
宮島凛 (徳島大学薬学部 機能分子合成薬学分野 大学院博士前期課程1年)
10.10:25~10:45: 活性型ビタミンD誘導体の合成研究
末長努 (徳島文理大学香川薬学部 医薬化学研究室 大学院博士課程2年)
11.10:45~11:05: Pd触媒反応を活用する大環状ビスビベンジル類カビクラリンの不斉合成研究
牧野宏章 (徳島文理大学薬学部 天然物化学研究室 大学院博士課程3年)
12.11:05~11:25: ヒドラジン求核剤を用いた水銀トリフラート触媒炭素-窒素結合形成の開発
山崎直人 (徳島文理大学薬学部 機能分子化学研究室 大学院博士課程1年)
13.11:25~11:45: グアニン酸化損傷とグアニンの塩基対を含むDNAの歪み
鈴木雅代 (徳島文理大学香川薬学部 分子生物学研究室 大学院博士課程3年)
11:45~11:50: 休憩
座 長: 高取慎吾 (松山大学薬学部)
11:50~12:30: 特別講演3: 新しい薬剤師に期待すること 〜病院薬剤師の立場から〜
田中亮裕先生 (愛媛大学医学部附属病院 薬剤部 講師)
12:30: 講評ならびに閉会挨拶: 桐野豊代表(徳島文理大学学長)
12:40: 解散
平成26年度「四国の全薬学部による学生フォーラム」(評価委員会C)が開催
9月13日(土)、14日(日)の2日間、松山大学を会場校として平成26年度「四国の全薬学部による学生フォーラム」(評価委員会C)が開催された。このフォーラムは、平成24年度より徳島文理大学薬学部、同大香川薬学部、徳島大学薬学部及び松山大学薬学部の4薬学部が参加する文部科学省大学間連携共同教育推進事業「四国の全薬学部の連携・共同による薬学教育改革」の活動の一環として、四国内の薬学系大学院生、薬学部生の研究発表の場であると同時に、薬学教育のあり方や連携事業の進め方に対して薬学部生・大学院生に意見を出してもらうための評価委員会としての役割を果たしている。
2日間を通してのプログラムには、連携事業の趣旨説明と活動報告、研究発表、特別講演(3題)、さらに総合討論などが含まれている。このうちの研究発表は、臨床系薬学、生物系薬学、化学系薬学の3つのセッションで行われ、合計13題の発表であった。いずれの発表においても活発な討論が行われた。また、1日目の特別講演では、最初に愛媛大学医学部附属病院臨床研修センターの高田清式教授が、地域医療や在宅医療における新しい取り組みを紹介されると共に、これを実質化してチーム医療を発展させるために若い世代の薬剤師に参加して欲しいとエールが送られた。続いて、東京大学病院臨床研究支援センターの荒川義弘教授より、安全で有効な新薬を迅速に導入すると共に既存薬の客観的な評価を行うためには、日本で遅れているアカデミア主導の臨床研究を推進する必要や薬剤師の役割に対する期待が述べられた。その後の総合討論では、6年制化以降の薬学部教育や大学院教育のあり方に対して、大学院生・学部生の側から幾つもの要望や意見が出された。そして白熱した議論は、ホテル泰平での夕食会と懇親会に場所を移して、深夜まで続いた。2日目は、研究発表に続いて、特別講演として愛媛大学医学部附属病院薬剤部の田中亮裕講師より、感染症対策をチーム医療として進める上での要となる病院薬剤師の活動の紹介を通じて、専門薬剤師育成の熱意が語られた。
四薬学部の連携事業の開始と共に今回で第3回目となるこの学生フォーラム(評価委員会C)は、毎回、内容の充実が図られ、討論も活発になってきた。また、始まったばかりの薬学系4年制博士課程大学院の学生や薬学部生にとっても、貴重な大学間の交流の機会となっていることが実感された。来年度は、徳島大学薬学部の主催により徳島で開催予定であり、参加者一同、再会を祈念して解散となった。