2012年12月18日(火) 平成24年度FD委員会[薬剤分野]を開催しました。

2012/12/18

FD委員会[薬剤分野]

平成24年12月18日(火)にFD委員会[薬剤分野]を徳島大学薬学部にて開催しました。

◆日時:平成24年12月18日(火)13:00~17:00

◆場所:徳島大学薬学部 薬剤学教授室

◆参加者:
[徳島大学薬学部]・・・・・・・際田 弘志、斎藤 博幸、石田 竜弘
[徳島文理大学薬学部]・・・・・櫻井 栄一、堂上 美和
[徳島文理大学香川薬学部]・・・加藤 善久
[松山大学薬学部]・・・・・・・橋本 満

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◆会議の要旨

 はじめに各学部の薬剤学系SBOに対応する講義、実習内容の現状、講義手法として工夫している点を、各学部の委員がそれぞれ報告した。

  1. 徳島文理大学薬学部では、2~4年次の間に、薬剤学系の講義・実習が行われている。講義の工夫としては、講義毎に課題(国試過去問+自作問題)を与え、翌日提出させるとともに次回の講義の始めに解説を行う事をしている(試験にはこの課題から60%程度出題)。15回の講義のうち、2~3回は演習時間を設け、演習問題を解くようにしている。実習の工夫として、1つの実習項目が終わる度にレポートを提出させ、当日あるいは次回までに評価して返却する。レポートの書き方なども含めて指導している。
  2. 徳島文理大学香川薬学部では、3年から4年前期にかけて薬剤学系の講義・実習が行われている。講義では、常にCBTと薬剤師国家試験を意識し、国家試験出題例を多く交えた講義を行っている。講義の工夫として、講義毎に宿題を課し、提出後48時間以内にフィードバックするなど、学生のやる気と意欲を常に刺激する工夫がなされている。また、実習においては、個々の学生に口頭試問を行い、一人ずつ回答・説明をさせて、明確に答えられるまで続けるなど、個に対する教育がなされている。
  3. 徳島大学薬学部では一括募集され、3年前期終了時点で学科分けを行う関係から、3年前期までに薬剤学系の講義および実習が行われている。6年制移行時のカリキュラム改訂により担当講義・実習時間が以前より圧縮されたこと、3年前期までに比較的多くの必修科目が入れ込まれていることなどから、必ずしも講義と実習の連携がとれていなかったり、教育効果が高まるような順序に講義が構成されていない部分もあり、一部は学生の自助努力にゆだねざるを得ない状況にある事が示された。
  4. 松山大学薬学部では本年度入学生から新カリキュラムに移行し、特に基礎学力の向上を目的として専門導入科目「薬学のための」シリーズ(化学、物理、生物、数学)を導入し、薬学の専門教育に必要な基礎学力の向上に重点をおいた講義を行っている。講義の工夫としては、講義毎に前回の講義に関する小テストを行ったり、webラーニングシステムで課題を与えるなど繰り返し学習に重点を置いている。また、体験型学習による理解度の深化を目的とし、実習内容の充実と講義科目との連携を図っている。

 総合討論では、薬剤学系講義共通の問題点に、1)計算能力の低さ、2)基礎学力の欠如、により、学生が学問としての薬剤学を理解しがたく、その面白さが伝わりにくいこと、3)自ら学ぶ意欲の低い学生が多い、ことなどが挙げられた。

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