私でも“幼稚園ママ”、できました!
我が子を文理幼稚園に通わせたい…!
まだ息子が保育園に通っていたころ、幼稚園の見学会にお邪魔した私は、おおらかな先生方、広い広い園庭、日が燦々と射す教室前の人工芝、そこでのびのびと幼稚園生活を楽しんでいる幼稚園児たちを目の当たりにし、息子を3歳からここに通わせたいという思いを強くしました。
しかしながらネックとなったのが週3回のお弁当。給食のある保育園生活でラクしていた私にとっては、とてつもなくハードルの高いものに感じました。「夕食の残りを少し詰めていただいて、あとはおにぎりだけでも十分なんですよ」とおっしゃる先生の言葉も、それさえもが難しそう…と思っていたのですが、スタートは早い方がいいと思い、3年保育で入園させることにしました。
最初はお弁当にどれぐらいの量を詰めていいかもわからず、早起きして朝から魚の切り身を焼いてみたりと試行錯誤、冷めたお弁当を息子がおいしいと思ってくれるのか、とても不安でした。
でも毎日必ずお弁当箱を空っぽにして帰ってくる息子に「どうだった?」と聞くと必ず「おいしかった!」の返事。量はちょうどよかった?などの心配も、お友達や先生と楽しくお弁当の時間を過ごしてるから満足してるんだろうな、と思うようになりました。
お弁当作りも慣れてきたら夕食のおかずをあらかじめお弁当用に取り分けて、それにご飯とプチトマト、という感じにママのルーティンワークとして、日々の家事の一環として、できるようになってきました。
お弁当の時間はまず「つくってくれたひとにかんしゃしましょう、おかあさん、ありがとう、いただきます」とみんなで言ってから食べるのだと息子に聞いた時は、本当にうれしくなりました。
お迎えの際に、先生にお弁当のことをお聞きすると、いつもおいしそうに食べてますよー、量も種類も全く問題ないですよー、とおっしゃっていただき、徐々に私の中でママ力がアップしてきた手ごたえがありました。
お弁当を準備するママたちを先生方にも温かく見守っていただきながら、3年間、お弁当を作り続けた時間は私の財産です。母としての自信につながりました。
文理幼稚園を大好きになった理由。
子どもはもちろん、親にとっても初めての幼稚園生活。我が家は県外から転勤してきたため 徳島の育児事情については全く知識が無く、とにかく何がわからないのかもわからないというような状況で入園式を迎えました。そんな親の不安を感じたのか、息子は式の間ずっと泣きっぱなし。
私達のような親子が、こんな立派な幼稚園に入園してしまって良かったのだろうか…。困惑する私に、当時 先生が掛けてくださった 言葉があります。
「お母さんと離れるのが嫌だと泣いてしまうのは、〇〇くんにとって お母さんが安心できる人という証なんです。これからは、幼稚園も〇〇くんにとって だんだん安心できる場所になっていきますよ。」
幼稚園では、親子それぞれに「信頼できる先生やお友達との出会い」がありました。入園してから慣れるまでしばらくは 朝泣くこともありましたが、お迎えにいくと お友達と楽しそうに過ごしており、子どもなりに自分の居場所を見つけた手ごたえを感じているようでした。
大人同士の ぎこちない挨拶から始まった関係も、毎日顔を合わせるうちに自然と会話が増えていき、気がつくと私自身も幼稚園にいくことが 楽しみになっていました。些細な相談にも親身にこたえてくださった先生方は 私にとっても恩師であり、同じ時期に同じ年頃の子どもの悩みを分かち合ったお母さん達は 生涯の友人です。
幼児期は、子どもの感性や情緒が ぐんと発達する大切な時期だといわれています。広大な施設のなかで四季折々の行事や 年次に合った遊びを教わり、たくさんの絵本に出会い、大学のむらさきホールで本格的な音楽鑑賞をしたり、専任の先生による特設保育や 学生さん達との関わりがあったりと、大学附属ならではの「本物に触れる機会」をたくさんいただきました。
空き箱や 木の実を使って工作をしたり、土にまみれてお野菜や動物のお世話をしたり、力いっぱい走り回って、歌って踊って、キラキラの汗をかく。ここでしかできない「子どもらしい毎日」を過ごせました。
文理幼稚園という最高に恵まれた環境のもとで過ごした日々は私達親子にとって かけがえのない財産です。文理幼稚園でお世話になった二人の子どもたちは 小学生になった今でも、時々 懐かしそうに幼稚園の思い出話をしたりしていますよ。