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小学校における外国語活動に関する研修会(香川キャンパス)

 2月12日(土)、「小学校における外国語活動に関する研修会」が徳島文理大学香川キャンパスで開催されました。25年ぶりの大雪に見舞われましたが、小学校教員をめざす学生13名、現職教員24名、大学関係者9名の計46名が参加して熱心な研修会が行われました。香川キャンパスの白井、教育研究支援ユニット長の挨拶のあと、昨年6月に徳島キャンパスで行われた時と同じ、大阪樟蔭女子大学児童学部教授の菅 正隆先生より、「小学校における外国語活動の理論と実際」という演題で講演がありました。
 始めに、小学校における外国語活動の理論について、昭和61年4月の臨時教育審議会にさかのぼり外国語活動導入の経緯について、当時の状況から、今日に至るまでの状況について説明がありました。(実に20年以上かかった)そして、いよいよ平成23年度からの小学校外国語活動の開始について、保護者の期待、学校現場での反応、小学校から引き継がれる中学校の状況など幅広く、興味深いお話を聞くことができました。


【講演の要旨】

  • 諸外国に比較して日本の英語活動の導入は遅れている。(お隣の韓国では小3年から、中国では小1年から英語を学習している)中・高・大学で8年間学んでも話せない、聞けない日本の英語教育を見直すということである。
  • 4月から始まる小学校外国語活動については、保護者からも英語が話せるようになるという期待がある一方、現場の先生方からは自信がないという反応があるが「すべて誤解です」と話されました。ではなぜ外国語活動を導入するのか。その理由は、今の子供はすぐキレル、人の話を聞けない、伝えられない、人とどのように交わればよいか分からない、このような言語力の低下を克服するために全ての教科で言語力をつけるということが新学習指導要領の趣旨である。
  • 小学校外国語活動では、人とどう交わるかの「コミュニケーション能力の素地を養う」すなわち、①外国語を通して、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。②外国語を通じて、言語や文化について体験的な理解を深める。③外国語を通じて外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しむ。
  • 総合的学習の時間では、全国の9割の小学校が外国語活動を行っているが小学校ごとにバラバラでは中学校が混乱するので最低限のルールとして5年生から週1時間行う。
  • 全国小学校およそ23000校40万人の小学生に対し、英語免許をもっている教員は約3.2%(ほんの少し)担任の先生は英語を教える人でない。英語を使おうとする人となることである。
  • 発音を気にしない、発音はうつらない、英語から逃げない子どもをつくる。正しい英語が伝えられるかという不安については、発音はいろいろあってもよい。「英語は楽しい、もっと勉強したいなあ」という指導をしてほしい。
  • 年間70時間で何ができるのか。それは、人とのコミュニケーション能力(こころ)をつくろうとする70時間である。いわば、意欲、関心、態度を養う時間である。コミュニケーションをとるツールである。
  • 「英語ノート」のなかの表現が中学校の教科書でも取り扱うものが285語もある。(小5年で135語、小6年で150語)つまりスパイラルに入っている。うまく連携させていく。中学校では英語が一番嫌われているが、英語嫌いにさせない。
  • 大阪寝屋川市の小学校では、英語活動を導入することにより、不登校、いじめが減ったというデータもある。つまり、コミュニケーションの基礎を学ぶ外国語活動は、いろいろな可能性を秘めているともいえる。
  • 評価では、「〜できる」という表現はしない。それは中学校以降の評価である。

後半では、参加者全員で、Chant、キーワードゲームやペアゲーム、「When I Grow Up」の歌などの英語体験しました。
現職の小学校の先生方のなかには、いよいよ平成23年度から開始される外国語活動について、基礎・基本的な部分のお話が聞け、ずいぶん気持ちが楽になられた方もおられるのではないでしょうか。教材研究の充実と積極的な教員研修が期待されています。

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